ナラティヴ・セラピーは日常でも使える(ある人の実践例)

ボクがナラティヴ・セラピー発祥の地であるニュージーランド(NZ)で、ナラティヴ・セラピーを学んだのが、2年前の夏でした。
そこから、ナラティヴ・セラピーを何とか日常で使ってみたい、という思いで、実践の場(大学生のキャリアカウンセリング)で日々奮闘していましたが、「果たしてこれでいいのだろうか」という思いがわきあがってきました。
そこで始めたのが、NZに訪れた仲間とともに、「実践すること」を大事にする勉強会です。
毎月行っているこの実践勉強会は、自分たちの振り返りだけではなく、ナラティヴ・セラピーに興味を持つ方々の練習の場・出会いの場ともなっており、とても刺激を受けながら、ここで学んだことを実践に生かす勇気をもらっています。

「日常にナラティヴ・セラピーを!」をモットーに、初めての方も大歓迎で行っていますが、興味深いのは、自分が思っている以上に日常で使える手ごたえを感じています。
その手ごたえは、自分が感じているだけではなく、ナラティヴ・セラピーらしく、ある人の豊かな物語(経験談)からが大きいです。

Aさん(話してもOKという許可をいただいたので、シチュエーションを少し変えて、ぜひ共有したいと思います)は営業担当。
対人支援なんて今までまったくやったことがないけれど、お客さん対応でうまく話ができればいいや、という感じで勉強会に参加してくれたようです。
実際に、実践勉強会で「外在化の会話法」をやってみて、家に帰りました。

Aさんが家に帰り、夕食時のことです。奥さんは夕食の時に、その日に起こったことをAさんにまるでマシンガンのように話してくれるようなんですね。
Aさんは仕事の疲れもあるのか、あぁあぁ、みたいな感じで聞き流していることが多く、奥さんの機嫌が悪くなることもしばしば。
その日も、いつもと同じように、奥さんのトークが始まります。

また始まったなぁ、なんてAさんは思ったようですが、「あ、今日学んだナラティヴ・セラピー使ってみようか」と思ったそうです。
「何が○○(奥さん)にそこまで話をさせるの?」

奥さんはきょとんとした顔をして、それから考えること数十秒。
そこから語られる話は、今までに聴いたことのないようなものだったそうです。
「またいつもの話だよ」と飽きていたのが、聴いたことのない話だから興味を持つ。興味を持つから、奥さんも話してくれる。

「結構使えるものですね、ナラティヴ・セラピーって。今度、営業のお客さんにも勇気を持って、ちょっと試してみます」なんて、照れくさそうに話していました。

ボクが想像している以上に、ナラティヴ・セラピーはふだん使いができるなと思います。
こうした経験談が、実践者を勇気づけ、勇気付けられて行う実践例がナラティヴ・セラピーに興味を持つ方々の仲で共有されて、実践してみようという気持ちを後押しする循環が流れているように思います。

自分の経験では、大学生とのキャリア支援の場や、新卒採用の面接官として。
実践してみた他の方の例としては、部下との面談や、家族(配偶者、親子、恋人など)、学校の場面などで使えているなどますます可能性が広がっているように思います。

ナラティヴ・セラピーは日常でも使える。そのことが、背中を押してくれる、ということが頼もしいです。
2年前と比べて、そこで学んだことの知識は薄くなっているかもしれません。
ただ、ナラティヴ・セラピーとの「距離」は縮まり、実践でよくよく現れて、自分を助けてくれる存在になっています。

そして、ナラティヴ・セラピーはますます魅力的に。

PS
8月も実践勉強会を行います。初めての方も大歓迎です。一緒に試してみませんか?
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ナラティヴ・セラピー実践勉強会
8/5(日)9:20~12:00@中央区勝どき
https://www.facebook.com/events/1594083630700572/
*ほぼ第二土 or日開催(8月はお盆の時期でずらしています)
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そして、「市井の人のナラティヴ」は続いていく・・・。

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☆書いている人
大学生や社会人のキャリア支援をしているキャリアカウンセラーの「たく」です。
2年前にニュージーランドにナラティヴ・セラピーを学んで「これは身近なものにしてみたい!」と、「市井の人のナラティヴ・セラピー」の、日々のちょっとした奮闘をリアルにつづります。
目標は「日常にナラティヴ・セラピーを」「市井の人のナラティヴ・セラピー」を目指して、誰かの「ナラティヴやってみようかな・・・」という第一歩につながることを願って。
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