英語でカウンセリングしていて、依然としてビビること

私今住んでいるニュージーランドでは、まだ回数はそれほど多くないのですが、英語でカウンセリングを提供しています。私は、遅くして英会話を学んだので、今でも良く聞き取れないことが多々あります。それでも、英語でカウンセリングを提供するのですが、いつまで経っても、不安がまとわりついています。

そろそろカウンセリングを始めて20年になります。たとえば、カウンセリングに申し込んでくれた人に連絡を取ったり、初回の面接のときなどは、今でも緊張しないということはないのですが、慣れてきていると感じることができます。

しかし、英語でカウンセリングをするときには、依然として不安、つまりビビるような感覚がつきまといます。

電話というは、表情などが分からないので、緊張すると感じる人が多いと思います。私は、日本語では、それほど緊張するほうではないのですが、英語では、緊張する人の気持ちがよく分かる気がするのです。電話をかける前に、息を整え、何を伝えるのかのリハーサルをおこないます。そして、エイヤという気持ちで電話します。

この緊張感は、徐々に薄まってきているところも確かにあります。でも、いつまでも残っているものがあるのです。

私は、20年続けてもこのような感覚を持っていることを、大切にしておこうと思い始めています。

なぜなら、今、ナラティヴ・セラピー関係でトレーニングを提供したり、スーパービジョンを提供することが、増えつつあるのですが、初心の人の不安がどのようなものであるのか、今でもあるこの感覚を頼りに、理解してあげられそうな気がするからです。

徐々に慣れているのだと言うことを、感じるような機会もあります。それは、この年になっても、すこしずつとはいえ、成長できているところがあるのだという気づきですので、素直にうれしく感じます。

しかし依然として、人の話を聞きながら、人が語ったフレーズをしっかりその人が語ったように繰り返すというのが難しいです。また、大切なところを聞き返すのではなく、私が聞き取れなかったことを聞き返すというのは、もう少しどうにかならないのかと思います。まだ、成長できる余地があるのかもしれないとみておくべきなのかもしれませんが、めげるのですよね。

久しぶりに日本語に戻ると、人の話がよりしっかりと分かると思い、やりやすさを感じます。ところが、だからといって、より良いことができるということにつながるのか確証も持てないのですよね。何もしてあげることができないという感覚は、ついて回ります。