Reflexive position(リフレクシブ・ポジション)

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ナラティヴ・セラピーの周りでは、カウンセラーが身につける姿勢として、「Reflexive position(リフレクシブ・ポジション)」が大切であるということがよく言われるます。

この言葉の意味することは、自分の視点、姿勢、発語を振り返りながら、クライアントに対峙する必要があると言うものです。

この言葉が訳しにくいんです。

Reflexiveは、辞書で引くと「再帰の、反射的な」となります。

これがどのようなことを示すのか、他の言葉で見てみます。

「再帰代名詞」(reflexive pronoun)というものがあり、これは、「動作の対象が動作するもの自身であることを示す代名詞」ということです。

どうして定義って分かりにくいのでしょうね。再帰代名詞とは、「myself(私自身)、yourself(あなた自身)、himself(彼自身)、herself(彼女自身)、itself(それ自身)、ourselves(私たち自身)、yourselves(あなたたち自身)、themselves(彼ら自身、彼女ら自身、それら自身)」のことです。

つまり「私自身が○○した」「私自身が○○と思った」ということですね。

カウンセリングの領域で考えれば、クライアントがどうこうというような立ち位置ではなく、カウンセラー自身がどうこうしたという立ち位置だということになるのでしょうか。

リン・ホフマンは、「ナラティヴ・セラピー 社会構成主義の実践」に寄稿した「第1章 家族療法のための再帰的視点」という論文の中で、次のように述べています。

私が経験したことを言葉で表現しようとする中で、〈再帰的(リフレクシブ)〉という言葉が徐々に浮かぶようになった。この言葉は、クローネンたちが〈再帰的な言説〉という考え方でコミュニケーション理論に適応したものであり、カール・トムが〈再帰的な質問法〉としてシステミック・セラピーに応用したものである。(中略)『ランダムハウス辞典』によれば、それは、「ある部分をそれ自体へと折り返すこと」というようにごく単純に定義されている。これを図形で表せば、8という数字になる。それは無限の印であり、円環やらせんというこれまでの考え方が進化したものといえる。(中略)

再帰性の外燃を関係性に適用すれば、パートナーシップの理念が当てはまる。この言葉は、わたしの理解によれば、たとえ立場や特徴に違いがあっても参加するという点では平等であることを意味する。(中略)

この新しいアプローチを一言で表す題目やシンボルを探すのを諦めれば、それは、「自分自身へと折り返すこと」という特徴を持つことがわかる。(42-43頁)

さて、どのような訳語当てたらこのようなニュアンスを伝えることができるというのだろうか。このようなブログを書いているのは、「再帰的」では何のことかまったくつかめなかったからです。その言葉を、みんなが知るまで使い続けることも、ありだと思う一方、もう少しどうにかならないかと思う。

一方で、reflectiveという言葉がある。リフレクション、リフレクティングという言葉とおなじであるが、「反射、反映」と言うような意味合いから、「振り返る、内省する」というニュアンスを含む。

Reflexiveでよい訳がみつからないので、カタカナ表記にするという手もあるのだが、「リフレクシヴ」とでは、「リフレクティヴ」と紛らわしいですよね。

Reflexive position(リフレクシヴな位置)

Reflective Position(リフレクティヴな立ち位置)

ここまで書いてきてなんですが、日本語はどうしましょう・・・

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