ニュージーランドのナラティヴ・セラピーのワークショップを、企画し、そのレクチャーを後ろで聞きながら、ワークショップの最後にどのような振り返りをすることができるのだろうかということを考えていました。
方向性として、自分の個人的な体験を言語化すること、そして、そのためには、その体験の意味はどこから来ているのかを理解すること(Genealogy:系譜的視点)を組み込むことができないかということを考えていました。
そのような中で現時点で考えたのは次ようなフォーマットです。今回のワークショップでつかってみて、それがそれぞれの振り返る作業にどのように貢献したのか、まだしっかりとつかんでいないところですが、基本的な枠組としては有効ではないかと思っているところです。
興味がある方がいるかもしれませんのでシェアします。
振り返りのための質問
- このワークショップで、あなたに何らかの共鳴(あなたの心に響くこと)を引き起こしたものをひとつあげてください。それはどのようなことなのか、もう少ししっかりと教えてもらえないでしょうか?
- そのことを今語ってみて、それは、あなたにとって、どのような意味や意義があるものだと思うでしょうか?
- そのことがあなたに何らかの共鳴を引き起こしたのは、過去のどのような経験と結びついていると思われますか? それはどのようなことなのか、もう少ししっかりと教えてもらえないでしょうか?
- 今回のワークショップで共鳴したこと、そして今語ってくれた過去の体験は、あなたが大切にしていることについて何を物語っているでしょうか?
- あなたがそのことを大切にしていることを聞いて、誰が一番驚かないでしょうか?(誰が一番よく知っているでしょうか?)
- その人は、どのようにして、あなたがそのことを大切にしていると知っているのでしょうか?
- このようなことを語ってみて、あなたは、今後どのような場所に誘われていると感じますか? (場所は、行動、考え方、取り組み、人との関わりなど・・・)
(インタビューを受けた人が、インタビューをした人に対して尋ねる)
- わたしの語りは、あなたの心の琴線(きんせん)にどのように触れたのでしょうか? (注:「琴線」とは、「感じやすい心情。心の奥に秘められた、感動し共鳴する心情」のこと)
- 質問をしてみて、このような話を聞くことができたのは、あなたの今後の臨床活動、または人との特別な場面での関わりにおいて、あなたをどのような場所に誘ってくれていると思いますか?
(時間があれば、またインタビューする人が質問する)
- あなたの語りが、わたしの心の琴線に触れたことを聞いて、あなたにどのような影響があったのでしょうか?
- このように、一連の質問に答える形であなた自身のことを語ることは、あなたにとってどのようなことだったのでしょうか?
2018年5月4日 Rev.A