ワークショップ「あなたはどのような人になりたいのか?」

以前に、ナラティヴ・アセンブリのサイトで、「あなたはいったいどのような人になりたいのか?」というタイトルの投稿をしました。これに反応してくれたグループがいて、そのグループを対象に、半日のワークショップを実施しました。

投稿したブログはこちらから https://narrativeassembly.com/2018/912/

テーマとしては、しっかりと把握していたのですが、これをどのようにワークショップとしてデザインするかについては、相当迷いました。ひとりの人に対して、ナラティヴ・インタビューをおこない、その人がどのような価値観に導かれて、ここまで歩んで来ているのか、そして、それは、その人が「どのような人になりたいのか?」というところにつながっているのかについて、語ってもらうことはできるとは思っていました。そして、その語りについて、リフレクションをすることによって、その語りをいっそう豊かなものとすることもできたと思います。

しかし、ワークショップをデザインするにあたって、工夫したかったのは、ひとりだけが自身のことを語る機会を持つのではなく、その場に来ている人すべてが、自分のことを語る機会を持つことはできないだろうかということでした。

 

【ワークショップのフォーマット】

そこで、次のようなフォーマットを実施してみました。基本となる考え方は、ファシリテーター自らが語り、その後、みんなでやってみるというものです。

1.今日のワークショップの意図を説明する。また、アウトサイダーウィットネス&リフレクティングの進め方について、簡単に説明する。
2.初めての人も参加しているので、まずは全体で自己紹介。
3.ファシリテーターの語り(マイケル・ムーアの「世界侵略のすすめ」から5分ほど抜き出して上映してから、自分がどのような価値観を大切にしており、どのよう人になりたいと考えているのかを語りました)
4.小グループでのリフレクション(3〜4名のグループになり、まずは、自己紹介とどのようないきさつで、このワークショップに参加したのかについて語ってもらいます。その後、ファシリテーターの語りをどのように聞いたのかについて、リフレクションをおこないます)
5.各自時間を取り、自分であれば、どのようなことを話すであろうか、を考えてもらう。この際に、この場で話をしてもいいものは何だろうかということもしっかりと加味してもらう。
6.小グループで、ひとりが語り、残りがその人の話をしっかりと聞く。その際に、インタビューする人を指定しておくが、その人だけが質問をするということにこだわらないで、他の人もインタビューすることもOKとしておく。
7.語りが終わると、語った人を除いて、残りの小グループのメンバーでリフレクションをおこなう。
8.リフレクションの後、語った人は、語ってみてどうだったのか、リフレクションをきいてみてどうだったのかについて、フィードバックをおこなう。時間が許す範囲で、全体で、この語りについて話し合う。
時間は、語りが12分、リフレクションが8分、振り返りが5分としました。時間配分としては、悪くないのかなと思いました。
9.そして、6〜8のプロセスを繰り返します。今回は、1グループ4名としたので、4回繰り返しました。
10.最後に、小グループで、このように語る場を持てたことは、どのような体験だったのかについて、シェアします。全体でシェアする時間を取りたかったのですが、今回は、ちょっと時間が足りませんでしたので、できませんでした。

 

【ワークショップを実施してみて】

まず、懸念事項から伝えます。この語りは、人のたいへんパーソナルな部分を語るものですし、そこに触れる機会があるものですので、その場所が、安全な場であることが大切です。ある程度、場の雰囲気がすでに出来上がっているようなグループに対して、実施することが望ましいような気がします。

パーソナルな部分を聞くということ、そこを語るということは、非常にセンシティヴなところに触れるということですので、感情的に揺さぶられることがあることもあるので、そのような状態になるようであれば、その人は少し時間的にも場所的にも、必要なものを与えられる必要がありそうです。

そして、シェアする話は、その人が大丈夫だと感じられるものに限るということを、しっかりと伝えることも忘れてはいけないでしょう。

注意点から伝えましたが、全体的に、みなさん、このワークから得られることがあったようでした。すべての人にはきくことができませんでしたが、ワークショップの後で、できる限り、ワークの印象をきいてみました。社交辞令的なところもあったかもしれませんが、よかったという反応をもらいました。

いずれにしても、このようなことを語る機会を作ることは、大切であると感じて実施したのですが、実施してみてやはり重要なことであるという感触を強くすることができました。

企画してくれた運営の人たち、そして、付き合ってくれたみなさん、ありがとうございました。

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